来年の400ccクラススーパースポーツNo.1の座をとりそうな新型Ninja400。
YZF-R3で作った250よりパワー、トルクがあり、400よりも軽いという
スポーツバイクとしての優位性を新型Ninjaは400で実現して
YZF-R3で作った市場を全て奪い取るようなモデルです。
スペック面から見てみることにします。
最初にサイズなど。
車名 | Ninja400 | YZF-R3 | CBR400R | |
年式 | 2018 | 2017 | 2017 | 2017 |
ディメンジョン | ||||
全長 | 1,990mm | 2,110mm | 2,090mm | 2,080mm |
全幅 | 710mm | 770mm | 720mm | 750mm |
全高 | 1,120mm | 1,180mm | 1,135mm | 1,145mm |
軸間距離 | 1,370mm | 1,410mm | 1,380mm | 1,410mm |
最低地上高 | 140mm | 130mm | 160mm | 140mm |
シート高 | 785mm | 805mm | 780mm | 785mm |
車両重量 | 168kg | 211kg | 169kg | 194kg |
燃料タンク容量 |
14L | 15L | 14L | 16L |
現行Ninja400は旧型Ninja650ベースでツーリング主体のモデル。
新型Ninja400は新型Ninja250ベースのスポーツ主体のモデル。
同じ名称ながら設計経緯が真逆のモデルです。
400とは思えないコンパクトさと50kg近い軽量化がNinja400の特徴と思います。
ライバルはYZF-R3であることがよく判ります。
次はエンジン
車名 | Ninja400 | YZF-R3 | CBR400R | |
年式 | 2018 | 2017 | 2017 | 2017 |
エンジン | ||||
エンジン種類 |
水冷4サイクル並列2気筒 |
|||
排気量 | 399cc | 320cc | 399cc | |
内径 | 70.0mm | 68.4mm | 68.0mm | 67.0mm |
行程 | 51.8mm | 54.3mm | 44.1mm | 56.6mm |
圧縮比 | 11.5:1 | 11.1:1 | 11.2:1 | 11.0:1 |
燃料供給方式 | フューエルインジェクション | |||
点火方式 | トランジスタ式 | |||
始動方式 | セルスターター | |||
潤滑方式 | ウェットサンプ | セミ・ドライサンプ | ウェットサンプ | |
パフォーマンス | ||||
最高出力 | 33.4kW(45PS) /10,000rpm |
32kW(44PS) /9,500rpm |
31kW(42PS) /10,750rpm |
34kW(46PS) /9,500rpm |
最大トルク | 38.0N・m (3.9kgf・m) /8,000rpm |
37N・m (3.8kgf・m) /7,500rpm |
30N・m |
37N・m (3.8kgf・m) /7,500rpm |
ボアとストロークは400ccの中ではショートストローク型に。圧縮比も最高の11.5です。
パワーはCBR400Rに1PS負けの45PS。トルクは2気筒クラストップの3.9kgf・mとなっています。
ただ前の車重を考えるとCBR400Rとは30kg近い軽量であり、
YZF-R3とトルク差があることから加速は圧倒的に新型Ninja400という事になります。
YZF-R3ほどでは無いですが、400では一番の高回転型です。
次にドライブトレイン。
車名 | Ninja400 | YZF-R3 | CBR400R | |
年式 | 2018 | 2017 | 2017 | 2017 |
ドライブトレイン | ||||
トランスミッション形式 | 常噛6段リターン | |||
クラッチ形式 | 湿式多板 (スリッパー クラッチ付) |
湿式多板 | ||
1速変速比 | 2.929 | 3.000 | 2.500 | 3.285 |
2速変速比 | 2.056 | 2.116 | 1.823 | 2.105 |
3速変速比 | 1.619 | 1.640 | 1.347 | 1.600 |
4速変速比 | 1.333 | 1.360 | 1.086 | 1.300 |
5速変速比 | 1.154 | 1.192 | 0.920 | 1.150 |
6速変速比 | 1.037 | 1.040 | 0.800 | 1.043 |
1次減速比 | 2.219 | 2.095 | 3.043 | 2.029 |
2次減速比 | 2.929 | 3.066 | 3.071 | 3.000 |
駆動方式 | チェーン |
Ninja400にもスリッパークラッチが搭載されました。
400クラス初搭載? 新型Ninja250と2次減速比が同じ事からスプロケットは同じと思われます。
次にフレーム、サス。
車名 | Ninja400 | YZF-R3 | CBR400R | |
年式 | 2018 | 2017 | 2017 | 2017 |
フレーム、サスペンション | ||||
フレーム形式 | トレリス | ダイヤモンド | ||
懸架方式(前) | テレスコピック | |||
懸架方式(後) | スイングアーム (リンク式) |
スイングアーム | スイングアーム (リンク式) |
フレームは新型Ninja400のみがトレリスで後はダイアモンド型となります。
フレーム構造については250でチェックしているのでそちらを参考で。
ただエンジンのストローク長が250と400では異なるのでここをどの様に吸収しているのか気になります。
現行Ninja400のフレーム。
パイプ径が大きくがっしりとしたタメージです。
新型はエンジンをフレームの剛性要素となっていて、
フレーム自体は最低限の太さなっているのでコンセプトが大きく異なっています。
CBR400R
エンジンを包み込むようなフレーム形状です。
シートフレームは分離型です。
YZF-R3
こちらはYZF-R25と同一です。
新型Ninja400の割り切りと考えるとちょっとフレーム重量があるかも。
リアサスは、従来の独特なサスペンションの取り付けから
オーソドックスなリンク式に変更となっています。
スイングアーム自体もオーソドックスな形状になっていて軽量化されています。
スイングアームの剛性がという方が出てきそう・・・。
最後にブレーキとタイヤ。
車名 | Ninja400 | YZF-R3 | CBR400R | |
ブレーキ | ||||
フロントディスク | シングル | ダブル | シングル | |
ウェーブディスク | ディスク | ウェーブディスク | ||
310mm | 300mm | 298mm | 320mm | |
フロントキャリパー | 片押し2ピストン | |||
リアディスク | シングル | |||
ウェーブディスク | ディスク | ウェーブディスク | ||
220mm | 240mm | |||
リアキャリパー | 片押し2ピストン | 片押し1ピストン | ||
タイヤ | ||||
フロントタイヤ | 110/70R17 | 120/70R17 | 110/70-17 | 120/70R17 |
DUNLOP SPORTMAX GPR-300F |
MICHELIN PILOT STREET |
DUNLOP SPORTMAX D222F |
||
リアタイヤ | 150/60R17 | 160/60R17 | 140/70-17 | 160/60R17 |
DUNLOP SPORTMAX GPR-300 |
MICHELIN PILOT STREET |
DUNLOP SPORTMAX D222 |
ブレーキはフロントは従来のダブルディスクからNinja250と同じシングルディスクへ。
タイヤサイズはリアが1サイズダウンです。Ninja 250のWinter Test Editionと同じサイズですね。
この中ではYZF-R3が唯一バイアスタイヤという状態に。
Ninja400に勝負したとしても勝てる気がしない。
メーター周り。
Ninja1000やNinja650と同じタイプのメーターです。
現行モデルではギアポジションと燃費計が無く時代遅れ感があったのですがこれが解消しています。
現行モデル。(Ninja400)
YZF-R3
CBR400R
カワサキは意図的にアナログタコを残しています。
Ninja400R時代にフルデジタルにしたのですがNinja400でアナログに戻しています。
Ninja400とNinja250はエンジンとタイヤぐらいで後はほぼ共通です。
これはYZF-R3とYZF-R25と同じコンセプトで、
海外市場でNinja300の300ccとYZF-R3の320ccで負けていたのを挽回したのに近いです。
海外はヨーロッパに48PS規制(免許制度の境界)があり、排気量は問わない状態です。
それを考慮して新型Ninjaは300ccから400ccへ排気量アップ。
日本専用モデルを作る費用が無くグローバルモデルを導入する事になります。
その意味でも大幅なコストダウンが予想され販売価格もYZF-R3と同レベルになるのではと思われます。
来年は台風の目になるNinja400とNinja250。
ヤマハ党としては、これに負けないような次世代YZF-R25、YZF-R3が登場してほしいところです。
来年はカラーリングチェンジで我慢な環境が予想されますが。