写真は2021年の軽井沢MTGで展示されたNDロードスター 990Sの車台番号です。
2021年12月に発売された年次改良で、NDロードスターの車台番号のルールが変更された事から次世代のロードスターの発売時期が変更される可能性が出てきました。
車台番号は今までは以下の形でした。
ND5RC-100001〜 2015年5月〜
NDERC-100018〜 2016年12月〜
ND5RC-200005〜/NDERC-200003〜 2017年12月〜
ND5RC-300005〜/NDERC-300008〜 2018年7月〜
ND5RC-400002〜/NDERC-400002〜 2019年5月〜(30周年記念車のみ)
ND5RC-500002〜/NDERC-500001〜 2019年11月〜
ND5RC-600001〜/NDERC-600001〜 2020年12月〜
ND5RC-650001〜/NDERC-650001〜 2021年12月〜
ここで気が付つくと思いますが、昨年12月の年次改良から今までの10万のカウントアップから5万のカウントアップに変更されています。
この為、従来の車台番号ルールであれば
2022年モデル 700000~
2023年モデル 800000~
2024年モデル 900000~
となり、遅くとも2025年にはモデルチェンジとなっていたと思われます。
(車検に記入するOCRシートの車体番号が最大7桁なので、増やすことも可能と思われますが、マツダの管理的に複雑になるので難しいと予想)
新しい車台番号ルールだと
2022年モデル 650000~
2023年モデル 700000~
2024年モデル 750000~
2025年モデル 800000~
2026年モデル 850000~
2027年モデル 900000~
2028年モデル 950000~
と4年延命できます。
国内販売は年間5000台程度なので1万台単位とか、NCの時のように連番されるともっと延命できますが。
ちなみに欧米のVIN(Vehicle Identification Number)形式だと年号が入っていて、30年で1週なのでまあ尽きることはありません。
このことから推測できるのは現行のNDロードスターは2020年代後半まで延命される可能性が高まったのではと予想されます。
近年の各種規制と排ガス(電動化)、安全装備の規制から、スポーツカーで新型モデルを出すのは難しくなっています。
新型Zも型式がZ34のままとほぼフルモデルチェンジに近いマイナーチェンジとなっています。
その様な事態になっている要因の一つとして、国連四輪車走行騒音規制(UN-ECE R51-03)と言われています。国際規格なので日本だけの問題ではありません。
国交省 : 国連四輪車走行騒音規制(UN-ECE R51-03)における加速走行騒音試験法及び規制値等の導入について
https://www.env.go.jp/council/07air-noise/y071-17/mat%2002_2.pdf/03_%E8%B3%87%E6%96%9917-2-2.pdf
排気音の規制値はPMR (Power to Mass Ratio)という最高出力 (kW) / ランニングオーダー質量 (t)で算出された値でクラス分けされています。
クラスは以下の通り
PMR ≦ 120
120 < PMR ≦ 160
PMR > 160
PMR > 200
NDロードスターの場合は、97kW / 0.99t = PMR 97.9 で余裕の最小値クラスです。
NDロードスターRFの場合は、135kW / 1.1t = PMR 122 ですが、国際規格だとMaximum kerb weight (kg)と思われ、ドライバー分の75kgを加算した重量かもしれません。
その場合、135kW / 1.175t = PMR 114.8となり、最小値クラスになります。
NDロードスターは、幌、RF共に加速騒音の値が72dB(規制値)と書かれているのでUN-ECE R51-03 Phase 1の72dBですね。
2020年以降は新型車はPhase 2へ移行しているため、例えば昨年モデルチェンジしたGR86、BRZはPMRが120 < PMR ≦ 160のクラスになるため、規制値は71dBとなっています。NDロードスターより1dB低い(静か)となります。
現状Phase 2対応は継続生産車は今年以降の様子なので今年の年次改良でPhase 2へ移行し、規制値は70dBになりそうです。
ちなみに2024年にはPhase 3が実施される予定で、こちらだと68dBが規制値となります。
こちらはタイヤのロードノイズでもアウトになるケースがある様子で、Phase 3対応のタイヤはタイヤ自体に対応のマークが付く様子です。
このため、Phase 3規制対象車種は、Phase 3対応タイヤを履いていないと車検に通らない事になるかも。
始まると面倒そうだなぁ。( ̄▽ ̄;)
そしてロードスターのモデルチェンジに一番影響が大きいのは、主戦場である米国カルフォルニア州と欧州で、2030年から純ガソリン車の販売禁止、2035年から純電動化(ガソリン車のハイブリッドも禁止)の規制です。
2010年代末に急激に電動化へ舵がきられた影響で、マツダ自体、ロードスターのモデルチェンジのスケジュールは影響が出ていると思われます。
マツダは新規の6気筒エンジンのFR出す前に終焉時期が設定されたのですから。
多分電動化騒ぎが始まる前は、排ガス規制を技術でとことんクリアしていけばガソリンとディーゼルエンジンも販売を継続して行けると考えていたと思われます。
このため、ハイブリッド、電動化の流れに少し遅れたと言わざるおえません。
それらを考慮して、いつ新型ロードスターを発売されるのか。
まず大前提ですが、上記の海外規制を考慮すると電動化時代を見据えた新型ロードスターは、遅くとも今から7年後の2029年は発売する必要性があります。
多分まずプラグインハイブリッドモデルが登場し、12年後の2034年には非ガソリンエンジン車モデルが登場すると思われます。
2029年モデルチェンジだとNDの車台番号のルールと実はマッチします。
ただロードスター40周年でいきなり脱純ガソリン車ということはないと思います。
次にNDロードスターは7年経過した世界的に現在も販売が好調であること。
次世代モデルも噂情報も一切出ないし、マツダ自体もND登場前の様な積極的なリサーチも聴こえない。
この状況から少なくともこの2年間は新型が出る可能性は限りなく低いと思います。
参考までにNDが登場するまではどの様な流れがあったについては、
2011年ごろからMTG会場などでマツダ関係者からのロードスターに関してのヒアリングなどが実施されていたと思われます。
2013年にスパイショットが出て、
2014年4月にシャーシ公開
2014年9月に発表されました。
発売が2015年5月となります。
次世代型はNDが成功を収めているのでNDと同じ「守るために変えること」が次世代型でも実施されると思われます。
ロードスターはボディ、衝突軽減ブレーキなどを含む安全性能は比較的進んでいる方ですので2030年までは脱ガソリン時代へ向けたロードスターのあり方を考える改良が中心になると思われます。
まず35周年の2024年には何かしらアクションがあると思われます。
個人的な予想では、バッテリーの搭載に問題なければND世代のままで初めてハイブリッドモデルが投入される可能性もあると思われます。
下の写真はマツダが発表している開発中の4気筒プラグインハイブリッド。
まあ、プラグインハイブリッドだとバッテリー搭載スペースの問題があるのでマイルドハイブリッドを搭載するのではと予想しています。
また新型で遅らすとモデルチェンジ時に誤解が増えて反発が発生する可能性もあります。
それを考慮するとNDロードスターでハイブリッドモデルを追加し話題性と選択肢として出して、本格的な脱ガソリン世代へ向けての次世代型ロードスターの下地を整える可能性があるのではと個人的には考えています。
そして2026年から遅くとも40周年の2029年までには、脱ガソリン車時代を見据えた次世代型ロードスター登場すると思われます。
NCの時の様な壊滅的な販売台数だとモデルチェンジを急がないといけないけど、NDは販売は安定している。
近年のスポーツカーはモデルライフが10年程度(NCは9年)を考慮すると13年のモデルライフも不思議ではない。
という事で、個人的な予想は
2024年
NDロードスターのビックマイナーチェンジ
マイルドハイブリッド搭載モデルが登場
(マツダが本気だったらプラグインハイブリッド搭載)
2028年〜2029年
電動化時代を見据えた新型ロードスターを発売
(ND世代でハイブリッドモデルが出ない場合は2年ほど前倒し)
結果、NDのモデルライフは2026年〜2028年まであと4年〜6年
と考えていますが、皆さんはどう思っていますでしょうか。
時代の流れで致し方ないとはいえ、パワートレインに変化があってもロードスターの人馬一体を確保し、魅力的なモデルを作ってほしいところです。
まあ、自分は2030年代も純ガソリン・ロードスターに乗っていると思いますがw
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