HTC J Butterfly (HTL23)の進化を見る

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久々なスマートフォンレポートです。
ちょっとおざなりになっていますね。

さて、入手した新しいHTC J Butterflyの進化具合を見てみました。

htl23.jpg
まず判る人向けスペック比較。(汗

  HTC J Butterfly
HTL23
HTC J One
HTL22
HTC J Butterfly
HTL21
HTC J
ISW13HT
HTC EVO 3D
ISW12HT
発売時期   2014年8月 2013年6月 2012年12月 2012年5月 2011年11月
使用キャリア 4G LTE 800MHz
× ×
1.5GHz × ×
2GHz × × ×
WiMAX2+ × × × ×
CA対応 × × × ×
WiMAX × × ×
3G 新800MHz
2GHz
SoC 名称 Qualcomm Snapdragon
801 600 S4 Pro S4 S3
型名 MSM8974AC APQ8064T APQ8064 MSM8960 MSM8660
CPU 名称 Krait 400 Krait 300 Krait Scorpion
動作クロック 2.5GHz 1.7GHz 1.5GHz 1.2GHz
コア数 4 2
L2 Cache 2MB 1MB 512KB
RAM 全体サイズ 2GB 1GB
利用可能サイズ 1823MB 1782MB 1570MB 782MB 797MB
Video GPU名称 Adreno 330 Adreno 320 Adreno 225 Adreno 220
動作クロック MAX578MHz 400MHz 400MHz 266MHz
ALU数 32 16 8
OpenGL ES 2.0
3.0 × × ×
ストレージ 内部ストレージ 全体 32GB
(共用)
16GB
(共用)
16GB 4GB
アプリ領域 2.09GB 1.15GB
ユーザーメモリ 9.93GB -
最大SD 128GB 64GB 32GB
Wi-Fi IEEE 802.11
a/b/g/n
2.4GHz
5GHz ×
IEEE 802.11ac × × × ×
液晶 サイズ 5インチ 4.7インチ 5インチ 4.3インチ
解像度 1080×1920 (FHD) 540×960 (qHD)
カメラ メイン 13M 4M 8M 8M 5M
サブ 5M 2.1M 1.3M
バッテリー サイズ 2700mAh 2300mAh 2020mAh 1810mAh 1730mAh
OS Android 4.4.2 4.4.2 4.1.1 4.0.3 4.0.3
UI HTC Sense 6.0 5.5 4+ 4.1 3.6


判る人にはHTL23の凄さが判ると思います。
ただ普通の人だと違いが判らないかも。(汗
ちなみにOpenGL ES 3.0についてですが、先代HTC J Butterfly(HTL21)はハードウェア的には対応していますが、OS的にAndroid 4.3以降が必要なため対応していない状態となっています。
ちなみに海外版のHTC ButterflyはAndroid 4.4.2までアップデートしているのでこの点でも残念な所。

さて、ベンチマーク比較です。
まずGeekBench3です。
GeekBenchは主にCPUの処理能力のパフォーマンスを測定するベンチマークソフトです。
結果を表に。

  HTC J Butterfly
HTL23
HTC J One
HTL22
HTC J butterfly HTL21 HTC J
ISW13HT
HTC EVO 3D
ISW12HT
Single Core Score 1003 658 493 501 325
Multi Core Score 2935 1834 1485 950 331
Integer Performance Single 1000 668 533 545 437
Multi 3271 2064 1669 1067 437
Floating Point Single 906 594 439 440 256
Multi 3199 1991 1603 876 266
Memory Single 1203 728 524 539 241
Multi 1736 1064 863 865 252


見ても判らないのでグラフにしてみました。
手前が一番古いEVO 3Dとなり、一番奥が最新のHTC J Butterfly(HTL23)となります。
高い程パフォーマンスが良いという事で早くなっている感が判るかな。(汗

geekbench.png
数値をみると判るのですが、Singleは1個を実行したときで、Multiは同時に複数実行したときのスコアとなります。
Single時はCPUの動作クロック、CPUコアの世代、L2キャッシュのサイズ等が主に影響して来ます。
Multi時はSingle時のスペック+CPUコア数が影響します。
最初のスペック表で、CPUコア数に近づく倍数程パフォーマンスが良いという事になります。
実は、GeekBenchでは一番古いEVO 3Dではマルチコアの効果が出ていない結果に。
他は大体Single時の3倍程度のパフォーマンスとなっています。
HTC J Butterfly(HTL23)は動作クロックが2.5GHzと現在の最高クラス+4コアという事でパフォーマンスの良さが出でいます。
このパフォーマンスは通常のAndroidアプリで処理で重いという事を感じる機会は少ないと思います。

次にAnTuTu Benchmark v5です。
こちらは、CPUとグラフィック関係のGPUのパフォーマンスを測定するベンチマークアプリです。
結果は以下の通り。

  HTC J Butterfly
HTL23
HTC J one
HTL22
HTC J butterfly HTL21 HTC J
ISW13HT
HTC EVO 3D
ISW12HT
AnTuTu Benchmark v5 Score 44838 30351 22362 17329 11314
UX マルチタスク 7164 5347 4416 3485 2577
Dalvik 2413 1889 1296 1146 640
RAM RAM演算能力 2180 1543 1203 592 449
RAM速度 1848 908 1018 981 819
CPU (multi thread) 整数演算 3866 2666 2170 1005 623
浮動小数点演算 4166 3025 1896 967 597
CPU (single thread) 整数演算 2050 1529 1266 1176 842
浮動小数点演算 2465 1781 1054 1037 600
GPU 2Dグラフィックス 1663 1617 1630 786 556
3Dグラフィックス 14480 8266 4767 4754 2892
IO ストレージのI/O 1858 1130 1015 905 443
データベースのI/O 685 650 630 515 275


トータルスコアのスコア値が突出しているので、グラフは分けました。
まずトータルスコア。

antutu1.png
最新のHTC J Butterfly (HTL23)は先代HTC J Butterfly (HTL21)のパフォーマンスの2倍。
今回測定した一番古いEVO 3D(ISW12HT)からだと4倍もパフォーマンス向上している事が判ります。

antutu2.png
次に詳細なテスト項目のスコア値。
目に見えて向上しているのは3Dグラフィック関係ですね。

実際、最新のハイスペックAndroidスマホは、ポーダブルゲーム機(PS Vita等)のスペックを凌駕するパフォーマンスを持っています。
基本的には一般的なパフォーマンスに合わしているのが現状ですが、海外のアプリ等はハードウェアパフォーマンスを生かせるアプリがあると思われます。

最後に3D Markです。
これはPC系のベンチマーク通な方はご存知ですが、未来のゲームを想定してそのパフォーマンスをどの程度出せるかを測定するベンチマークです。

3dmark.jpg

ベンチマーク経過は以下の通り。

  HTC J Butterfly
HTL23
HTC J one
HTL22
HTC J Butterfly
HTL21
HTC J
ISW13HT
HTC EVO 3D
ISW12HT
3DMark Score 18999 11026 8253 5125 2662
Graphics score 20238 10674 8484 4933 3166
Physics score 18796 12968 7536 5935 1709
Graphics test 1 111.1 FPS 52.3 FPS 42.8 FPS 24 FPS 14.7 FPS
Graphics test 2 72.9 FPS 41 FPS 32.4 FPS 19.4 FPS 12.9 FPS
Physics test 59.7 FPS 41.2 FPS 23.9 FPS 18.8 FPS 5.4 FPS


もうHTC J Butterfly (HTL23)が圧倒的な結果です。
このAndroid用の3D MarkはOPenGL ES 2.0世代用なのでOpenGL ES 3.0用の新しいバージョンが近いうちに出てくるのでは思っています。
グラフにした結果は以下の通り。

3dmark.png
こちらでも壁の様ににっていますね。
と、言う様にパフォーマンス面では先代HTC J Butterfly (HTL21)以前の方は買い替えてもパフォーマンス面では損はしないと思います。

パフォーマンス自体は圧倒的なHTC J Butterfly (HTL23)ですが、これから冬モデルで同スペック以上のモデルが出てくると思われます。
常に進歩して競争が起こっているAndroidスマホ市場ですが、正直アプリが生かす機会が少ないのも事実。
ただアプリが重たいと感じる人には最新のハイスペックスマホは価値あるのではと思われます。

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このページは、Niiが2014年9月10日 19:36に書いた記事です。

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