次世代ロードスターを考えてみる

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来年発表されると噂されている次世代ロードスター(ND)について個人的に考えてみました。

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まず現状把握。
・マツダの財政状況が厳しい
・ロードスターの販売台数が世界的に厳しくなっている(年1~2万台)
・基本的に日本で全て製造するロードスターは円高でダメージ。
等々の理由から根本的なフルモデルチェンジは無理と考えています。

例えば、5ナンバー、1600~1800cc、1000kg以下、200万円以下で販売したとしても、今のNAユーザーが買い替えてくれるとは思えない。
これは、現在のレギュレーションで車を作るとどうしても90年台の車よりもスポーツカーとしての面白さの面で辛い所がある為です。
出して年2万台売れるのであればマツダも本気で作ってくれると思うけど、今の時代趣味性の強いオープン2シーターは良くても月500台前後(年6000台ぐらい)が現実と思います。
ちなみに現行のNCロードスターは、月100台(年1500台弱)ぐらいペースです。米国も月350台前後(年5000台前後)と厳しい状態になっています。
現状の主力市場は、年1万台程度売れるヨーロッパ市場となります。それでもトータルで2万台程度しか期待出来ない。

この様な状態で夢みたいなNA/NBロードスター乗りが買い替えてくれる様なロードスターの提供は無理でしょう。
だからといって真面目なマツダなので、ロードスターのコンセプトの方向換えも無理と思います。
あと、プラットフォームをある程度共有していたRX-8の生産中止も痛いと思います。
生産数を増やしてコストダウンが無理になったという事です。

この様な状況を考慮すると出来る事は何か。
自分が予想するにNAからNBへみたいな現行のNCベースで今ある物を上手く使って安く仕上げるモデルチェンジが限界と思っています。
(その中で極力、ロードスターらしさを追求した熟成は行われると思いますが)

上記に書いている状況を想定して、次世代ロードスターを予想してみます。

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まずエンジン。会社の方針でフルスカイアクティブ化が絶対条件です。
マツダのエンジンは、現在1300cc、1500cc、1800cc、2000cc、2300cc、2500ccです。
2300ccは徐々にフェードアウトしているのでそれ以外の5種類がスカイアクティブ化となると思います。(1300ccと2000ccは対応済み)
コストの関係上でエンジンは基本的に他の車種でも利用できる物が条件と思われます。
当時主流は1500ccのスカイアクティブエンジンを搭載するという噂がありましたが、スカイアクティブエンジンは燃費重視であり、ハイパフォーマンスエンジンでは無い為、馬力的に100PS(73.6kW)程度のパワーしか出ないと思われます。
ハイオク化しても10PS程度の上乗せかなと思います。これだといくらボディを軽量化して頑張っても初代NAの様な軽快な走りは実現できません。
この為、1500ccを断念して、1800ccでテスト始めたという話になって来たのかと思われます。
欧州の売れ筋は、レギュラー仕様の126hp(94kW)の1800ccですので、現状維持であれば最大市場のヨーロッパ市場でも問題無く売れます。
欧州市場では、保険制度などの都合で120馬力前後の車の需要が大きいです。軽みたいな感じかと。その意味では欧州では問題ないと思います。
(ちなみにNA8C登場後に欧州はNA6Cを90馬力に下げて併売、NB6Cが登場したのも欧州の需要に対応するためです)
ただ、日本や米国では今まで2000ccのみで、1800ccは2000ccのダウンサイジングとなる為、馬力的にも130PS(95.5kW)程度、ハイオク化しても150PS程度かと思われます。
馬力もトルクもダウンするという事で致命的なのが、米国市場。
1600cc、1800ccで散々パワー(主にトルク)が無いと言われてきたのでどうするのかが気になりますね。
もしかすると米国市場向けは、現行の2000cc維持やさらにはもっと売るために2500ccに移行という可能性もあるかと思います。
米国のモデルを見るとデミオ(Mazda2)は1500ccのみ、アクセラ(Mazda3)は2000ccと2500cc、アテンザ(Mazda6)は2500ccのみと日本と排気量が違うモデル構成になっています。
他メーカーでもスバルWRXが米国仕様だと2500ccになっていたりします。
各市場で売れる商品作りとなるとなかなか難しいものです。

次に国内の問題は、日本市場では税制上の都合で1800ccの普通の車は売れないという事ですね。
現行1800ccのNC8Cが日本で発売されないのは、ロードスターの市場規模が大きくならない事と1800ccを追加するだけのコストに見合わないというのが一番大きいかと思います。
(NC2ではコストダウンの為に柔軟なモデル構成が廃止されています)
1800ccが投入できないのは、市場規模の都合というニュアンスは、NC初登場時の軽井沢MTGに出席していた山本副主査(現NC、NDの主査)に質問した際に答えてくれました。

ボディサイズは、NCプラットフォーム流用だと現状の幅は維持となります。
海外だと1700mmに制限しても衝突安全性などの面で特に海外でデメリットになるだけなのでスケールダウンは厳しいと思われます。
例えば、日本の大衆車トヨタ・カローラは日本国内では全幅が1695mmですが、海外では1760mmと全然別物です。

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もう別モデルにするのが限界になったのか、日本向け時期カローラ(アクシオ)は、従来のE系フレームからビィッツ系のP系に変更されるとの噂です。(ベルタの姉妹車種?)

他は、RHTと幌モデルの同一ボディ化があると思います。
元々RHTの準備がNCを出すまでに間に合わなかった事もあり準備はしていたけど、結果的にリア周りが別物となってしまいました。これはコスト的に良くない。
ボディ部分は統一化して、軽量化とコストダウンの両立をすると思います。
この為、幌、RHT部分はNA、NBの時の様な流用できるという可能性は低くなるかもしれません。
あとはデザインでコンパクトさを演出するかでしょうね。
最近言われているCX-5的なデザインだと売れなくなりそうな予感が・・・。

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このページは、Niiが2012年3月 9日 23:00に書いた記事です。

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